飲食店におけるものづくり補助金の活用

飲食店は、誰もが馴染み深い業種です。
今回は飲食店において、どのようにものづくり補助金が利用できるのか調べてみました。

■飲食店とものづくり補助金の関係

飲食店というと、注文して食べると消えてしまうので、ものづくりからは少し離れたイメージもあります。
しかし、新規事業性や革新性などがあり、要件を満たせば補助対象になります。
外出制限や会食控えなど、コロナ禍で多くの飲食店が売上減少や閉店の危機に迫られる中、テイクアウト事業を始めたり、家でもお店の味が楽しめる冷凍食品などを開発して通販事業を始めたりする飲食店が増えました。
この際の開発費用や急速冷凍機などの導入、オンラインストアの制作などに、ものづくり補助金を利用する飲食店が多く見られました。

■気になった事例

中でも私が気になった飲食店の事例は、クッキー生地で作られた食べられるコーヒーカップという、画期的なアイディアで人気を集めたカフェです。
エスプレッソにこだわるカフェでしたが、苦いエスプレッソが日本人には浸透せず、売上で悩んでいたそうです。
そこで、クッキー生地をカップ状に成型して焼いた器に入れて提供したところ、味がまろやかになるだけでなく、インスタ映えすると一気にバズりました。
行列ができるような人気カフェになったものの、そのときはクッキーカップを手作りしていたため、一日100個作るのが限界です。
そこで、食べられてエコであるうえに、エスプレッソがおいしくなるカップという革新性を掲げてものづくり補助金をゲットし、可食容器製造機械を導入しました。
導入することで一日1000個制作できるようになり、手作りより強度も高まったとのことです。
さらに、かつては一日5杯しか売れなかったエスプレッソが、一日100杯も売れて収益アップにもつながりました。
イベントにも積極的に出店し、このカップでエスプレッソを提供したところ、数々のオファーが入り、企業やメーカー、雑貨店にまで販売先が広がったといいます。
その後も革新を止めることなく、カップに味をプラスしたり、カップスイーツなども開発したりして話題を集めています。

■まとめ

飲食店の採択事例を見ると、売上をいかにアップするかと革新的なアイディアを企画している点や、ものづくり補助金を用いて機械導入をしたお店が多いと感じました。
飲食店はとくに人手不足が深刻ですので、機械で生産効率を高めつつ、新規サービスの提供で収益を上げていく方法は注目に値します。

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