建設業許可とは

建設業を営もうとする者は、表1に掲げる「軽微な建設工事」のみを請け負う場合を除き、建設業の許可を受けなければなりません。(建設業とは、元請・下請を問わず、また、法人・個人を問わず、建設工事の完成を請け負う営業をいいます。)

表1 軽微な建設工事(=許可を受けなくとも請け負うことができます。)

 土木一式工事等
(建築一式工事以外)
 1件の請負代金が500万円未満の工事(税込み)
 建築一式工事  次の①か②のいずれかに該当する工事
①1件の請負代金が1,500 万円未満の工事(税込み)
②延べ面積150 ㎡未満の木造住宅工事

ただし、他の法律で登録などが必要な業種があります。


建設業の種類(業種)

土木工事業 総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む。以下同じ)
例:プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、集塵機器設置工事、給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設置工事、立体駐車設備工事
建築工事業 総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事(補修、改造又は解体する工事を含む。以下同じ)
例:冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業、化学工業等の設備の熱絶縁工事
大工工事業 木材の加工又は取付けによ り 工作物を築造し、又は工作物に木製設備を取付ける工事
例:大工工事、型枠工事、造作工事
左官工事業 工作物に壁土、モルタル、漆くい、プラスター、繊維等をこて塗り、吹付け、又ははり付ける工事
例:左官工事、モルタル工事、モルタル防水工事、吹付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事
とび・土工・コンクリート工事 イ 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て、工作物の解体等を行う工事
ロ くい打ち、くい抜き及び場所打ぐいを行う工事
ハ 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事
ニ コンクリートにより工作物を築造する工事
ホ その他基礎的ないしは準備的工事

例:イ とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事、工作物解体工事
ロ くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事
ハ 土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事
ニ コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事
ホ 地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、道路付属物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事
石工事業 石材 (石材に類似のコンクリートブロック及び擬石を含む。)の加工又は積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取付ける工事
例:石積み (張り) 工事、コンクリートブロック積み (張り) 工事
屋根工事業 瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事
例:屋根ふき工事
電気工事業 発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事
例:発電設備工事、送配電線工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む。)工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事
管工事業 冷暖房、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事
例:冷暖房設備工事、冷凍冷蔵設備工事、空気調和設備工事、給排水・給湯設備工事、厨房設備工事、衛生設備工事、浄化槽工事、水洗便所設備工事、ガス管配管工事、ダクト工事、管内更生工事
タイル・れんが・ブロック工事業 れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、 タイル等を取付け、又ははり付ける工事
例:コンクリートブロック積み (張り) 工事、レンガ積み (張り)工事、タイル張り工事、築炉工事、スレート張り工事
鋼構造物工事業 形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てによ り 工作物を築造する工事
例:鉄骨工事、橋梁工事、鉄塔工事、石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事、屋外広告工事、閘門、水門等の門扉設置工事
鉄筋工事業 道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等によりほ装する工事
例:アスファルトほ装工事、コンクリートほ装工事、ブロックほ装工事、路盤築造工事
ほ装工事業 道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等によりほ装する工事
例:アスファルトほ装工事、コンクリートほ装工事、ブロックほ装工事、路盤築造工事
しゅんせつ工事業 河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事
例:しゅんせつ工事
板金工事業 金属薄板等を加工して工作物に取付け、又は工作物に金属製等の付属物を取付ける工事
例:板金加工取付け工事、建築板金工事
ガラス工事業 工作物にガラスを加工して取付ける工事
例:ガラス加工取付け工事
塗装工事業 塗料、塗材等を工作物に吹付け、塗付け、又ははり付ける工事
例:塗装工事、溶射工事、ライニング工事、布張り仕上工事、鋼構造物塗装工事、路面標示工事
防水工事業 アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事
例:アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事
内装仕上工事業 木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事
例:インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内装間仕切り工事、床仕上工事、たたみ工事、ふすま工事、家具工事、防音工事
機械器具設置工事業 機械器具の組立て等によ り工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事
例:プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、集塵機器設置工事、給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設置工事、立体駐車設備工事
熱絶縁工事業 工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事
例:冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業、化学工業等の設備の熱絶縁工事
電気通信工事業 有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事
例:電気通信線路設備工事、電気通信機械設置工事、放送機械設置工事、空中線設備工事、データ通信設備工事、情報制御設備工事、TV電波障害防除設備工事
造園工事業 整地、樹木の植栽、景石のすえ付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事
例:植栽工事、地被工事、景石工事、地ごしらえ工事、公園設備工事、広場工事、園路工事、水景工事、屋上等緑化工事
さく井工事業 さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事
例:さく井工事、観測井工事、還元井工事、温泉掘削工事、井戸築造工事、さく孔工事、石油掘削工事、天然ガス掘削工事、揚水設備工事
建具工事業 工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事
例:金属製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、木製建具取付け工事、ふすま工事
水道施設工事業 上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事
例:取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事
消防施設工事業 火災警報設備、消火設備、避難設備若しくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取付ける工事
例:屋内消火栓設置工事、スプリンクラー設置工事、水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体又は粉末による消火設備工事、屋外消火栓設置工事、動力消防ポンプ設置工事、火災報知設備工事、漏電火災警報器設置工事、非常警報設備工事、金属製避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋又は排煙設備の設置工事
清掃施設工事業 し尿処理施設又はごみ処理施設を設置する工事
例:ごみ処理施設工事、し尿処理施設工事

特定建設業の許可と一般建設業の許可

特定建設業の許可 発注者から直接請け負った1件の建設工事につき、下請代金の合計額が3,000 万円以上(建築工事業は4,500 万円以上)となる下請契約を締結して施工する場合は、特定建設業の許可が必要です。
一般建設業の許可 特定建設業の許可を要しない工事のみを施工する場合は、一般建設業の許可が必要です。

知事許可と国土交通大臣許可

知事許可 一つの都道府県内のみに「営業所」※を置いて営業を行う場合は、知事許可が必要です。
国土交通大臣許可 二つ以上の都道府県内に「営業所」を置いて営業を行う場合は、国土交通大臣許可が必要
です。

※建設業許可の通知が届かないことがありますので、建設業許可の申請には登記した本店に限らず、実態的な業務を行っている事実上の事務所の所在地を記入してください。


許可の基準(許可を受けるための要件)

許可を受けるためには、下記の要件を満たしていることが必要です。

  1. 「経営業務の管理責任者」 がいること
  2. 「専任技術者」 を営業所ごとに置いていること
  3. 請負契約に関して誠実性を有していること
  4. 請負契約を履行するに足る財産的基礎又は金銭的信用を有すること
  5. 欠格要件等に該当しないこと

(1)経営業務の管理責任者(経管)がいること

主たる営業所には、許可を得ようとする建設業の経営業務を管理する責任者を置かなければなりません。

① 「経管」 として認められる者の条件

法人の場合は常勤の役員(監査役を除く)のうちの1名が、個人事業主の場合は本人又は
登記した支配人のうちの1名が、次のア~ウのいずれかに該当することが必要です。

ア 許可を受けようとする建設業(業種)に関し、5年以上「経管」としての経験を有していること。

イ 許可を受けようとする建設業(業種)以外の建設業(業種)に関し、7年以上「経管」 と しての経験を有していること。

ウ 許可を受けようとする建設業(業種)に関し、7年以上「経管に準ずる地位」にあって、「経営業務を補佐した経験」 を有していること。

② 「経管」 としての経験

営業取引上対外的に責任を有する地位にあって、建設業の経営業務について総合的に管理してきた経験をいい、具体的には次のいずれかの経験をいいます。

ア 法人役員の経験(要登記。非常勤役員の経験も可。監査役の経験は不可。)

イ 個人事業主又は支配人(要登記) としての経験 ウ 建設業許可を受けた営業所の所長(令3条の使用人) としての経験

③ 「経管に準ずる地位」にあって、「経営業務を補佐した経験

上記①の「経管」に次ぐ職制上の地位にあって、建設工事の施工に必要とされる資金の調達、技術者の配置、契約締結等の経営業務に従事した経験をいいます。

④ 「経管」 に関するその他の留意点

ア 他社の代表取締役等は、常勤性の観点から「経管」にはなれません(但し、「他社」において複数の代表取締役が存在し、申請会社での常勤性に問題が無い場合を除く)。

イ 「経管」は建設業の他社の技術者にはなれません。また、管理建築士、宅地建物取引業免許における専任の取引主任者等、他の法令により専任を要する者と兼ねることはできません (但し、建設業において専任を要する営業所が他の法令により専任を要する事務所等と兼ねている場合において、その事務所等において専任を要する者を除く)。

ウ 国会議員及び地方公共団体の議員は常勤性の観点から「経管」にはなれません。

エ 執行役員は「法人の役員」にはあたらないものの、「経管に準ずる地位」ではあり得ます。


(2)専任技術者(専技)を営業所ごとに置いていること

営業所ごとに、許可を得ようとする建設業(業種)の専任の技術者を常勤で置かなければなりません。

①「専任技術者」とは

その営業所に常勤して、もっぱら請負契約の適切な締結やその履行の確保のための業務に 従事することを要する者で、下記の「専技」として認められる者の要件を満たす者を「専任技術者」といいます。

ア 一般建設業の許可を受ける場合 次のいずれかに該当すること(法第7条第2号)。

・ 学歴+実務経験を有する者
・ 実務経験を有する者
・ 資格を有する者

イ 特定建設業の許可を受ける場合 次のいずれかに該当すること(法第15条第2号)。

・ 資格を有する者
・ 指導監督的実務経験を有する者
・ 国土交通大臣の認定を受けた者

② 「専技」 に関するその他の留意点

ア 他社の代表取締役等は、常勤性の観点から「専技」にはなれません(但し、「他社」において複数の代表取締役が存在し、申請会社での常勤性に問題が無い場合を除く)。

イ 「専技」は建設業の他社の技術者にはなれません。また、管理建築士、宅地建物取引業 免許における専任の取引主任者等、他の法令により専任を要する者と兼ねることはできません (但し、建設業において専任を要する営業所が他の法令により専任を要する事務 所等と兼ねている場合において、その事務所等において専任を要する者を除く)。

ウ 国会議員及び地方公共団体の議員は常勤性の観点から「専技」にはなれません。

エ 「経管」と「専技」は、同一営業所内では、両者を1人で兼ねることができます。

オ 複数の業種の「専技」の要件を満たしている者は、同一営業所の複数の業種の「専技」 を兼ねることができます。


(3)請負契約に関して誠実性を有していること

次に掲げる許可申請者等が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれがないことが必要です。

法人の場合…その法人、役員、支店又は営業所の代表者
個人の場合…その者又は支配人


(4)請負契約を履行するに足る財産的基礎又は金銭的信用を有すること

倒産することが明らかでなく、かつ、許可申請の際に次に掲げる要件を満たしている必要があります。

① 一般建設業の場合 次のア~ウのいずれかに該当すること。

ア 直前の決算 (新規設立の企業にあっては、創業時における財務諸表) において自己資本 (貸借対照表の 「純資産合計の額」) が500万円以上であること。

イ 500万円以上の資金調達能力のあること。

ウ 直前5年間許可を受けて継続して営業した実績のあること (更新申請や許可を受けて 5年以上経過した後の業種追加申請の場合に該当します)。

② 特定建設業の場合 直前の決算において次のア~エのすべてを満たすこと

ア 欠損の額(貸借対照表の繰越利益剰余金が負である場合に、その額が資本剰余金、利益 準備金及び任意積立金の合計額を上回る額) が資本金の20%を超えないこと。

イ 流動比率(流動資産/流動負債×100)が75%以上であること。

ウ 資本金が2,000万円以上であること。

エ 自己資本の額(貸借対照表の「純資産合計の額」)が4,000万円以上であること。


(5)欠格要件等に該当しないこと

欠格要件等に該当する場合には、許可を受けられません。


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